規格外のフットワークを見せたBREAKING!超人対決が実現したALL STYLES!マイナビDANCEALIVE 2023 FINAL BREAKING&ALL STYLES ハイライトレビュー!

ブレイキンのセオリーを開拓してきたレジェンド世代として、さらに追究してきた「セオリー崩し」を見事に披露した結果、Kouskeに軍配が上がった。

螺旋構造を表現する規格外のフットワーク、「直感を信じて」掴んだ優勝

決勝戦の相手は、準決勝でTETSUとのDリーガー対決に勝利し、前日予選に続き2日連続での優勝を狙うSHOSEI。

1stムーブではSHOSEIが飛び出し、エアーからエルボエアー、ハイスピードなスピンのコンボから正確なフリーズ。15秒で会場をロックし、さらに勢いあるフットワークと軟体を武器に爆発力のあるムーブで会場を熱狂させる。

Kouskeはスローにビートをとり、エントリーからボディーウェーブやアイソレーション、ツイストなど遊びを取り入れ貫禄を見せていく。フロアでは静かで綺麗なステップから足首や手首を使ってトリッキーなムーブのオンパレード。SHOSEIに引っ張られた会場の空気を上書きしていく。

2ndムーブ、曲がチェンジした瞬間にSHOSEIは飛び出し、エアーはベーシックステップだと言わんばかりにダイナミックなパワームーブを軸にダンスを組み立てていく。時折はさむフットワークのトリックやハードヒットなどで見事に音を掴みながら、実直に全力をぶつけ会場を沸かせる。

Kouskeのラストムーブでは、腕や膝など関節の立体的な回転、そしてフリーズから「DNAをイメージした」という螺旋状にうねりながら伸ばされていく足に会場は息を呑む。全身でタットをするようなフロアムーブは、玄人を唸らせる規格外の完成度だ。結果2vs1でKouskeが見事に勝利。試合後、この時の心境を「迷うことなく直感を信じてバトルに参加した。国技館は全てのエネルギーが中央に向かう特別な会場。いかにいつも通りをキープするかの勝負でもあった。」と語ってくれた。

空間が震える、バファリンvsGUCCHONの好勝負

ALL STYLES SIDEは8名中6名がPOPPIN’を主軸にしたダンサーという顔ぶれで、一音一音にいかに魂を込めて表現するかが重視されるカテゴリとも言える。中でも前日予選を優勝しFINALに進んだGUCCHONは、まさに音と一体化するような独自の表現力でダンスアライブにおける最多優勝記録を持ち、今回も優勝候補として注目を集めていた。

BEST8、5度目のファイナリストとして登場したバファリンとGUCCHONの試合に会場は大盛り上がりだった。持ち前のハードヒットやバイブレーションを武器に、どんなムーブを見せてくるかわからないバファリン。対して独自に進化を遂げたブガルーとアニメーションスタイルをベースに、踊るだけで時空が歪むような錯覚を起こすGUCCHON。バファリンがフロア技を展開し遊び心とストイックに磨き上げられたスキルで会場を沸かせると、GUCCHONもキープが難しい体勢から音が体を通して増幅されていくようなダンスを見せる。

関連記事